デザイナーの採用ナレッジを蓄積する方法
私が以前、所属していたスタートアップ会社で実験的に導入したデザイナーの採用ナレッジを蓄積する方法について紹介したいと思います。
ご紹介するのは、受託事業を基盤にしているスタートアップ会社で、デザインチーム立ち上げ時の採用で何を基準にすべきか悩んでいた際に生み出したツールです。
(あくまで個人の見解で作成したものなので使用すれば必ず良いデザイナーを採用できるとは言い切れません。)
デザイナーの採用で注意しなければいけないポイント
デザイナーは他の業種と違い評価を定量化することが難しいです。
多くの場合、人事担当の方が人間性や会社の理念や方針にマッチするかを判断し、現場のデザイナー統括者もしくは現場デザイナーがスキル面を判断する流れかと思いますが、スキル面に関しては面談担当者のスキルセットが基準になってしまうため、担当者に対しての信頼と担当者自身に自信がないと周囲への推薦が難しい可能性があります。
また、最近見られる傾向としては「チームとして一緒に働けるか?」と言った指標も判断基準の1つとして良く聞きますが、個人的には人間性を短時間で見抜ける目に自信がないため最も重要な判断基準とはしてませんでした。(一般的に見て変な人でなければ良い程度の判断基準にしていました)
今回、ご紹介するツールは担当者のスキルセット基準に寄り掛かるのではなく人事を含め複数人の平均値で判断する方法になります。
採用担当者の基準のみでデザイナー採用しない方法
デザイナーは定量評価しにくい職種であるため、私なりに考えた定性X定量で行う方法になります。
まず、各面談担当者に面談後記入をしてもらいます。
担当者基準の評価をシートに記入してもらうことで個人基準の定性評価を可視化します。
これを、複数人で行い平均を出すことにより、定量に近い定性評価になります。
複数人で行うことにより判断のブレを軽減でき担当者間での共通認識をが持てるため意見の一致もしやすいかと思います。
また、複数回の面談でも次の担当者に印象やスキルセットをシートに残すことができるため面談者に聞いたことなどを重複して聞かずに済みます。
実際に使用する場合はグラフの指標に合わせた質問をするとうまく可視化しやすいです。
(各フェーズの面談を一人で行う場合は次回の面談の引き継ぎとして使用してもらえればと思います。)
ツールのグラフ項目(指標)について
私の作成したツールでは感性面(センス)と実作業面(技術)の2つの軸で作成しています。
感性面(センス)に関しては、受託事業のデザイナーに大切なクライアントとのやりとりで必要なスキルを指標とし、実作業(技能)ではビジュアルや実装知識として必要なスキルを指標としてます。
(社内に開発チームいた為、このような軸になっています。)
何故、感性(センス)=コミュニケーション力なのか?
「感性(センス)」と書きましたが、ここでの「感性(センス)」の定義は、「感じとる能力」としています。
受託事業のデザイナーにとってクライアントとのコミュニケーションは非常に重要なため、コミュニケーションにおいて大切な「感じとる能力」に関連する項目と話題を膨らませるのに大事な項目を「感性(センス)」の評価指標にしています。
まとめ
この他にも色々と方法があるかと思いますが、一つの方法だと思って参考にしてもらえらば幸いです。
また、今回のツールはグラフ部分の項目を変えるだけで他の業種でも活用できる可能性もあるので、ぜひ試していただければと思います。